固定電話をやめる!解約、休止、中断の選び方

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全国に広範囲にわたるサービスエリアを持つ固定電話は、現在でも多くの家庭や事業所で使用されています。しかし、通信事情の変化や生活環境の変動など様々な理由から、固定電話の使用を見直すこともあるでしょう。本稿ではその際の一つである「解約」ならびに「利用休止」「一時中断」といった手続きについて詳しく解説していきます。

固定電話の解約・休止・中断、違いを一覧で表示

「固定電話をやめる」といっても解約・休止・中断ではそれぞれやることや必要な費用がことなります。それぞれの項目ごとに3つを比較します。

「解約」の場合

どんな時に使う?

  • 契約者の死亡、海外転出等、その番号を一切利用しない時。

基本料金

  • なし

電話番号の保持

  • できない

電話加入権継続可能期間

  • 継続保持はできない

停止にかかる工事費

  • なし

再開にかかる工事費

  • なし

「休止」の場合

どんな時に使う?

  • 固定電話の利用を止めたいが、加入権は残したい。
  • 休止中、料金は発生してほしくない。

基本料金

  • なし

電話番号の保持

  • できない

電話加入権継続可能期間

  • 10年(途中で更新すればそれ以上も可)

停止にかかる工事費

  • 2,200円

再開にかかる工事費

  • 2,200円~11,000円程度

「中断」の場合

どんな時に使う?

  • 家の改装で一時的に仮住まいへ移動。
  • 数か月後に同じ番号で利用を再開したい。

基本料金

  • あり

電話番号の保持

  • できる

電話加入権継続可能期間

  • 再開の申請をするまで

停止にかかる工事費

  • 2,200円~11,000円程度

再開にかかる工事費

  • 2,200円~11,000円程度

固定電話の一時中断とは?その特徴とメリット、デメリット

一時中断とは名の通り、あくまで一時的に固定電話の使用を中断するものです。この方法を選択すると、自分の電話番号を引き続き確保しながら特定の期間だけ固定電話を利用せずに済む便利さがあります。主に長期間の留守や一時的な居住地の変更などで、一時的に固定電話を利用しない場合に用います。また、一時中断期間中でも電話加入権は維持されるため、必要に応じていつでも利用再開できます。

しかし、月額基本料金は引き続き発生するため、固定電話を電話番号を保持したまま長期間使用しない場合には費用もかさみます。また、一時中断と解約の違いとしては、一時中断時と再開時にそれぞれ工事費が発生するため費用面での負担も大きいです。

固定電話の利用休止とは?その特徴とメリット、デメリット

一方、利用休止は固定電話の利用自体を一定期間行わない状態を指します。ここで重要な点は、「電話の加入権」だけは維持される点です。つまり、固定電話を再度使用するための権利は引き続き保持できます。

そのため、月額基本料金は発生しないため節約になります。また、「加入権」が維持できるため、再度固定電話を利用し始めるときに新たに加入権を購入する必要がありません。

利用休止を選択した場合、電話番号を保持することはできません。もし再度利用を再開する場合には新たな番号が割り当てられます。また、停止と再開時の工事費が発生することも覚えておきましょう。

固定電話の解約とは?その特徴とメリット、デメリット

次に解約ですが、ここでの解約は「電話の加入権」も手放すことを意味します。つまり、固定電話の利用そのものから手を引くという選択肢であり、今後再度利用する可能性がない場合に選択します。

利用休止と異なり、解約をすることで電話番号だけでなく電話の加入権も手放すことになりますので、再度固定電話を使用することになった場合には、新たに加入権の購入が必要となります。ですが、それ以降の月額基本料金や固定資産税などの支払いが不要になります。

それぞの選択肢による違いと選び方について

一時中断、利用休止、解約それぞれ選択肢の特徴とメリット、デメリットについて把握した上で、自分の状況と目的に合わせてどれを選択すべきかを考えることが重要です。

一時中断を選択すれば、一時的な状況変化に対応でき、後で同じ番号を使うことが可能です。利用休止は長期間電話を使用しないものの、将来的にはまた利用するかもしれないという場合に適しています。解約は、もはや全く固定電話を使用しないと決まっている場合、つまり電話番号も加入権も一切必要ない場合に選ぶべきです。

固定電話の解約または休止の方法と連絡先

固定電話の解約、利用休止または一時中断の手続きは、通信業者に直接連絡を取ることで行います。まずは、契約している通信業者のサポート窓口へ電話をします。主な通信会社とその連絡先は以下の通りです。

  • NTT東日本: 116
  • NTT西日本: 116

そして、通話内容は以下の通りです。

  1. 自分が一時中断、利用休止または解約を希望していることを伝えます。
  2. 使用者情報(名前、住所、電話番号等)の確認をします。
  3. 手続きの詳細を確認します。それらが終われば手続きは完了です。

もしインターネットを通じて手続きを希望する場合は、各通信業者の公式サイトからも手続きが可能です。ただし、オンラインでの手続きは日時指定が必要であり、またパスワード等の情報が必要となるため事前に準備が必要となります。

  • 手続きを完了させた後、一定期間が経過したら手続きが完了となります。後は、最終的な請求が来るまで待つだけです。解約の場合、加入権の売却を希望する場合は、それについても事前に通話時に伝えておきましょう。

まとめ

固定電話の使用を止める方法として一時中断、利用休止、解約があり、それぞれには状況や目的に応じた特性と利点、欠点があります。自分の生活状況やコスト面、将来の見通し等を考えて最も適した選択を行いましょう。以上の情報があなたの選択を助けることを心より願っています。